多くの日本人が英語が苦手な理由
アメリカをはじめ、イギリスなどのヨーロッパ諸国から「英語が苦手」と思われ/言われることが多い日本人ですが、その理由として挙げられるのはどんなものかというと・・・
- 英語を話す必要性を感じていない
- 日本語とは根本的に違い、覚えづらい
- 文法の勉強ばかりしている
- インプット/アウトプット量が少ない
などがあります。
それぞれ順に解説していきますね。
英語を話す必要性を感じていない
いきなり身も蓋も無い書き方ですので、ひょっとすると英語圏出身・在住の方々から「What did you say!(何を言ってるんだ!)」と怒られてしまうかもしれませんが、英語が苦手と言われている・あるいはその自覚のある日本人の多くは、そもそも英語を話す必要性を感じていないと言えます。
事実、地方ごとの方言はあるものの、日本で生活していくうえで日本語さえ話せれば難なく生活できることから、中には「自分は今まで日本語以外の言葉を話したことが無い/海外へ行っても日本語で話す」という方もいらっしゃるくらいですから。
ちなみに筆者は、語学に興味・関心があるタイプの人間ですので、こういった方々を見ると「もったいないなあ」と思ってしまいます。
ですが、日本にいるとやはり日本語だけで生活できてしまうのが現実ですし、中学・高校・大学における英語の授業時間も1時間程度と短いので、当然ながら流暢に話すというところまでは届かない訳です。
英語が話せなくても日本語だけで生活できるとなれば、確かに自主的に勉強して話せるようになろうとは思いませんよね。
そう考えると、やはり日本は日本人=大和民族のみで成り立っている単一民族国家なんだなとつくづく感じます。
反対に多くの人種・民族から形成されている国、たとえばシンガポールを例にとると、公用語は英語で、地域によってマレー語・標準中国語(北京語)・タミル語と言われています。
これは裏返せばこれだけの言語を話せなければシンガポールでは生活ができないということですから、嫌でもそれぞれの民族間での言語以外の言葉を学ぶことになりますよね。
それを実証するかのように、シンガポールに住んでいる方々の英語能力は非常に高く、自宅・職場を問わず、第一言語として英語を話している人は何と人口の半分にも達しているんだとか。
言わば国民の半分がバイリンガルあるいはトリリンガル(2か国語/3か国語話者)ということになりますから、そういう意味ではまさにシンガポールは国際色豊かな国だと言えるでしょう。
では、僕達日本人がどんな時にそれまでにないほど真剣に英語を勉強するのかと言えば、やはり受験が挙げられます。
そう。
日本人の多くは高校や大学の受験のために、ある意味仕方なく英語を勉強するんですよ。
つまり、少しきつい言い方をすれば「その時だけの知識」ですので、受験が終わればすぐに忘れてしまい、また元の喋れない状態に戻ってしまう訳です。
そして、高校や大学でも英語の授業は日本語で行われますが、講師の方もネイティブとは限りませんから、英語を喋ることを例にとると、間違った発音での会話文を教わる→全く通じないという悪循環が起こってしまい、「習ったことが全然通じないじゃないか。やっぱり英語なんて俺/私には必要ないな」となるんですね。
だからなのか、日本人の英語力はアジアの中でもかなり低いとされており、同じ東アジア地区の韓国や中国に大きく水をあけられているのが実情です。
このまま行くと日本は様々な意味で国際化に乗り遅れ、観光で日本を訪れた英語圏出身の方々から「本当に日本人は英語がまるっきり喋れないんだな。先進国だと思ってたのにがっかりだよ」と失望されてしまう可能性も否定できません。
そうならないためにも、やはり挨拶や自己紹介といった簡単な日常会話程度の英語力をしっかりと身に付け、そういった方々から「さすがアジアの中でも先進国と言われている国だな」と思ってもらえるようにしましょう。
日本語とは根本的に違うため覚えにくい
こう書くと「違う国の言葉なんだから当たり前だろう」とツッコまれてしまいそうですが、日本語と英語は文字はもちろんのこと、そもそも文法から発音、文の構造に至るまで全てが違うため、日本人は覚えにくいと言われています。
たとえば、文の構造・文法で言うと、日本語は「SOV型」といわれ、日本語の文章は主語(S)→目的語(O)→動詞(V)の順で文章が構成されていて、「私は(S)、英語を(O)勉強しています(V)」となります。
他方、英語の場合はというと「SVO型」と言われ、英語の文章は主語(S)→動詞(V)→目的語(O)の順となり、目的語と動詞の位置が逆になります。
そのため、私は英語を勉強しています…は、「私は(S)、勉強しています(V)英語を(O)」となり、文の構造が日本語と比べ異なるというわけです。
また、発音も舌を丸めて発音したり、舌を前歯に付けて発音したりなどする必要があったりして、日本語とは異なるため、英語に対して馴染みが無い多くの日本人からすると、「ナニコレ珍百景」のように「何これ!?」となってしまう訳です。
発音に関してもう少し付け加えると、英語の授業中に少しでも上手く発音しようとネイティブを意識して喋ると、クラスメイトから笑われたり、からかわれたりする事が多々あり、これが英語と距離を置いてしまう原因のひとつでもあります。
上手く発音ししようとしただけなのに笑われたり、からかわれたりして、英語から距離を置いてしまうなんて悲しいですね。
ちなみに、僕も笑われたり、からかわれたりした経験がありますよ。
僕の経験はさておき、さらに英語と日本語には違いがあり、英語には「~が」「~を」「~に」などの助詞が無いという特徴があります。
一例を挙げると、日本語で「私がりんごを食べました」という文章がある場合、語順をどのように入れ替えてもちゃんと意味が通じますよね。
ところが英語の場合だと、文章の語順を入れ替えてしまうと、意味が全く通じないんです。
おそらく、語順を入れ替えた文章を言われた側の英語圏の方からすれば、頭の中にたくさんのクエスチョンマークが浮かび、「What did you say!(何を言ってるんだ!)」と言われてしまうかもしれません。
ともあれ、日本語は英語とこれほどまでに様々な面でかけ離れている言語なため、日本人の多くが「覚えづらいなあ」と感じるわけです。
文法の勉強ばかりしている
既述したように、僕達日本人は主に高校や大学などの受験で英語を本格的に勉強するため、正しい文章力を身に付けるという目的で、英語の勉強=文法と言っても過言ではないほど文法中心の勉強法をしている人が多くいます。
たとえば「この文章を読んで、下線部を日本語に訳しなさい」といった感じですね。
事実、受験、そして中・高・大の英語の授業も文法中心の勉強なので、文法の間違いに敏感になり、英語に対する苦手意識が深く根付くだけで、消えることはありません。
おそらく教える側の先生からすれば、「まず文法をしっかりと学ぶことで、極力スムーズに英語が読めるように/ネイティブと会話できるようになってほしい」との思いがあるのかもしれません。
ですが、これでは英語の文章を読むことはできても、会話面は進歩するどころか停滞してしまう恐れがあります。
というのも、テスト回答の一例を挙げると、複数形を表す「~'s」を付け忘れているだけで×を付けられてしまう(like'sなど)んですが、そんなことはネイティブにとっては取るに足らないことで、会話の中でいくらでも指摘・修正できるものなんです。
なんなら、おおらかで細かいことを気にしない人であれば、「~'s」の有無なんて気にせず、そのまま話を続けてくれたり、英語は凄く上手いね!と褒めてくれる可能性もあります。
そうなると、英語の勉強に対するモチベーションが爆上がりです。
思うに、日本人は良くも悪くも様々な意味で「細かい」人が多いので、そういった人がまずは文法を事細かに教えるために、教わる側も「細かいところまでちゃんと覚えないと。絶対に間違っちゃダメだ!」との思いに捉われ、結果、文法の間違いを過度に恐れるようになってしまうと思われます。
確かに文法は大切ではあります。
ですが、「英語ができる=英語が話せる」ということですので、それよりもまずはたとえ単語を繋ぎ合わせてでも会話をしてみることに重きを置けば、「こんなたどたどしい英語でも通じた!理解してもらえた!」と自信に繋がり、徐々に英語力がUPしていくのではないでしょうか。
インプット/アウトプット量が少ない
これはある意味、日本独特の英語教育によるものだと思われますが、インプット(知識を入れること)とアウトプット(書いたり喋るなどして、入れた知識を実際に使うこと)両方の量が少ないことが挙げられます。
つまり、いくら教科書や語学書を読んで知識を入れても、それをメモ帳やノートに書いたり、実際に喋ってみたりといった実践の機会が極端に少ないことで、英語が喋れなくなってしまうんですよ。
言わば「宝の持ち腐れ」ですね。
やはり英語ができる=英語が話せるということですので、いくら正しい文法を理解してそれらを完璧に読めたとしても、いざという時にしっかりと相手の言葉を理解し、言葉を返す=話すことができなければ意味がありません。
ちなみに、僕が中学生の時は、3年間毎年英語圏出身のネイティブの先生が来られ、教科書やノートを使った授業だけではなく、ちょっとした雑談や教科書に出てくる単語を使ったゲームなどが行われていました。
また、先生が職員室にいる時には、生徒が職員室に足を運び、個人的な雑談も可能でした。
事実、僕もこれを何度か実行したことで、授業では習わない「生きた英語」を学べましたし。
おそらく、インプットとアウトプット(主に会話)の機会を増やす・授業内容が文法だけに偏らないようにするための先生方の工夫だったのかもしれません。
ともかく、このようにインプットとアウトプットの両方を意図的に増やすことで徐々に英語に対する苦手意識が克服されていくものと推測されますので、もしもあなたが「日常会話に困らない程度の英語力を身に付けたいんだ」と思っているのであれば、積極的にこの両方(可能であればアウトプットを多めに)を取り入れるようにして下さい。
次に、英語が苦手と言われる人が実践すべき解決策をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
では早速!
英語の苦手意識に対する解決策
英語に苦手意識がある方が実践するべき解決策とは、どういったものがあるのかというと・・・
- 失敗を恐れない
- 小さな成功を経験する
- リスニング力を高める
- 喋る練習をする
などがあります。
それぞれ解説していきますね。
失敗を恐れない
これは非常に根本的なことなんですが、英語に対しての苦手意識を克服するには、喋り・聞き取り・読み書き全てにおいて、失敗を恐れないことが大切です。
おそらく、苦手意識がある方の多くは、特に喋るということに関して「間違った言い方をして変な顔をされたらどうしよう」といったように失敗を恐れている傾向があると思われますが、失敗を繰り返さなければ、英語のみならず外国語に対するスキルを身に付けることはできません。
それに、多少言い方がおかしかった程度で笑われたり馬鹿にされたりといったことはそうそうありませんし、親切な人であれば「その場合はこう言うと良いよ」といった感じで正しい言い方を教えてくれるでしょうから。
また聞き取りに関しても、相手の話すスピードが早過ぎて聞き取れない場合は「もう少しゆっくり話して下さい」と言えばOKですし、ましてや読み書きなどは、最低限のラインとして中学校で習うある程度の単語や文章を理解できれば十分と言えます。
日本人全体の主な傾向として、「相手と話す以上、完璧に話せないといけない。絶対に間違えちゃダメなんだ!」といったような完璧主義な面がありますが、これに捉われてばかりいると、英語力はこれから先もずっと伸びることはないでしょう。
既述したように間違いを経験しなければスキルアップは望めませんし、当然ながら英語圏出身の方でも幼少期から一言一句間違わずに喋る/聞き取ることができた訳ではありませんからね。
つまり、「まだまだ勉強中なんだから、間違えて当然」と考え、どういったことで間違えたのかをしっかりと踏まえた上で果敢にチャレンジしていくことが大切なんです。
事実、僕も学生時代はもちろん、社会人になってからも未だにそれを繰り返していますから。
間違いを恐れずに何度もチャレンジする前向きな姿勢こそが、ある意味語学上達への一番の近道ですので「失敗上等」のマインドでたとえゆっくりでも着実にレベルアップしていって下さい。
小さな成功を経験する
こう書くと「いやいや。そんなことで苦手意識が克服できたら苦労しないよ」という声が聞こえてきそうですが、小さな成功を経験し積み重ねることで、心の中に確実に自信が芽生えてくるんです。
おそらくですが、英語に対して苦手意識がある方の中には、上で解説した「失敗を~」の中でも少し触れたように「もし上手く喋れなくて変な顔をされたらどうしよう」といったような恐怖心があるように思われます。
ですが、それに対して臆することなく勇気を出して話しかけ、相手との会話が成立したなどの出来事をたとえ1度でも経験すると「やった、通じたぞ!」と思うことで、それが自信となり、次第に苦手意識が払拭されていくんですよ。
ちなみに、僕は語学に関心がある人間ですので、苦手意識はないどころか、英語を含めた外国語に関する知識を入れ、実際に喋ることで力試しをするのが好きなんですが、過去に独学で韓国語を勉強していた時期に、韓国人の方が営んでいる飲食店にて韓国語で料理を注文したところ、その方から「韓国語がとてもお上手ですね。韓国人かと思いました」というお褒めの言葉を頂いたことがあります。
さらに「これはサービスです」と唐揚げを持ってきてくれたうえ、何と会計の際に「少し安くしておきますね」と値引いてくれたんです。
通常ならあり得ないことですよね。
この経験は僕の学習意欲を爆発的に跳ね上げ、それまで以上に熱心に取り組ようになったのは言うまでもありません。
少し話が脱線してしまいましたが、このように自分から積極的に話しかけることで相手とのコミュニケーションを取ることができますし、それによって自らの語学力に自信が持てるようになりますので、一石二鳥なんですよ。
また、貪欲もしくはストイックな方であれば、「ここで満足する訳にはいかない」との気持ちから、さらなる高みを目指して進んでいくことが予想されますので、そういった方は一例として、外国人の方が集まるイベントに参加してみるなど、積極的に交流を深めると良いでしょう。
ひょっとすると、それがきっかけとなって、友達もしくは恋人ができるかもしれませんしね。
とにもかくにもここまで繰り返し書いているように、英語のみならず外国語に対する苦手意識がある方の多くはスピーキング、つまり喋るということに対して不安な気持ちがあると考えられますので、それを克服するためにも相手からのアクションを待つのではなく、あくまでも自分から行動を起こすように心掛けて下さい。
リスニング力を高める
こう聞いて「さっきまで喋ることが大事って言ってたじゃないか!」と思った人もいらっしゃるかもしれませんが、実はリスニング力を高めることによって正しい発音が身に付くのはもちろん、日本語と英語のはっきりとした発音の違いが理解できるようになることから、正しい発音で喋れるようになるんです。
たとえば「Can I」であれば「キャン・アイ」ではなく「キャナイ」、また「Just a」であれば「ジャスト・ア」ではなく「ジャスタ」のような感じなんですが、このように言葉を続けて発音するところを見ると、どこかフランス語みたいですよね。
では、実際にリスニング力を高めるために、まずやるべきことは何かというと、やはり教材の確保です。
当然ながら今現在の自身のレベルに合わせて選ぶことが大切なんですが、必ずしも書籍つまり紙媒体である必要はなく、YOUTUBE動画などでもOKですよ。
それに語学関連の書籍には、必ずと言って良いほどその内容に沿った音声付きCDが付属していますし。
そして、これはあくまでも僕の考え方なんですが、リスニングにおいて最も重要なのは発音だと思っていますので、僕の場合は教材を見ながら覚えたい単語もしくは文章を、発音が自身の中で完璧だと思える(ネイティブの方からすれば全くそんなことは無いかもしれませんが)まで繰り返し口に出して発音するという方法で取り組んでいます。
そうすると、その言葉がもう完全に自分のものになったような気持ちになりますから不思議ですね。
人それぞれの取り組み方があるとは思いますが、せっかくリスニングに取り組むのであれば、やはり発音がネックになりますから、ネックの部分をしっかりとマスターするのがリスニング力UPへの近道と言えるでしょう。
(考え方のゴリ押しをやめい!)
発音が上手くなれば、不思議と「俺/私は英語が話せるんだ」という前向きな気持ちになりますので、音声を繰り返し何度も聴き、ネイティブの方を驚かせるほどの発音を身に付けて下さい。
喋る練習をする
俗に言うスピーキングなんですが、喋る練習をすることは英語のみならず、語学を学ぶにあたって最も大切なことです。
上でご紹介した発音に関しても、喋らなければ意味を成しませんからね。
実に極端な例を挙げれば、「英語が上手くなりたい」と思えば「これでもか!」というぐらい喋りまくるしか無いんです。
歌が上手くなりたいからと言って、CDやYOUTUBEなどでただひたすら歌を聴いているだけでは上手くならないのと同じですね。
英語圏の人と喋る場合でもやはりある程度の「場慣れ」というのは必要ですし、語学書やYOUTUBEなどを使って勉強するとしても、ただそれらを見聞きするだけではなく、実際に喋ってみないことには、人間は進歩しませんから。
そして、実際に喋ることに関して言うと、おそらくスピーキングの上達に最も適していると思われるのが、オンライン英会話です。
語学書やYOUTUBEの場合、見る・聞くといった受け身の学習法なのに対し、オンライン英会話であればネイティブの講師の方と画面越しではありますが対面で会話ができますので、既述したリスニング力がしっかりと身に付いているほどスムーズに会話ができるんですよ。
もちろん、間違ってしまった場合は正しい言い方やその発音を教えてくれますので、得はあっても損は無いと言えるでしょう。
上でも似たようなことを少し書きましたが、もしもあなたが学生で、この方法で正しい発音を身に付け、英語の授業の際にスピーキングした時、クラスメイトに笑われたとしても気にすることはありません。
ネイティブからマンツーマンで直に指導を受けているあなたの発音は誰が何と言おうと正しいですし、少しきつい言い方をすれば、笑っている彼ら/彼女らのそれの方が明らかにおかしい訳ですから、常に自分に自信を持ってスピーキングに取り組んで下さいね。
では最後に、苦手意識克服のための効果的な勉強法について書いていきます。
苦手意識を克服するための効果的な勉強法
英語に対する苦手意識を克服するための効果的な勉強法は、どんなものがあるのかというと・・・
- 語学書などのテキスト以外で勉強する
- 単語を覚える際は音声やイメージで
- SNSで英文を投稿する
- アプリなどを使って話す
などがあります。
それぞれ順に解説すると・・・
語学書などのテキスト以外で勉強する
一般的に語学を勉強するとなると、語学書などのテキストが思い浮かびますが、本を読むのが苦手な人は好きな音楽や映画などを使って勉強するのも方法のひとつです。
そもそも語学書というものは、当然ながらその国の言葉を覚えるためのものですので、あらゆる面においてポイントを押さえているのはもちろん、便利な言い回しなども紹介されているものの、英語に対して苦手意識を持っている人にとっては、その気持ちに拍車をかけてしまっている可能性があるんですよ。
いわゆる耳で聞いて覚えるタイプ、つまり聴覚優位の方にはテキストを使っての勉強は肌に合わないということですね。
はっきり言ってテキストで学ぶだけが勉強ではありませんので、その方法は自由なんですが、好きな音楽や映画をテキスト代わりにすると、上でもご紹介したようにリスニング力が強化されます。
たとえば、好きな洋楽を繰り返し聴くことで「なるほど。ここの発音はこうなのか」と覚えることができますし、ただ音楽を聴くだけではなく一緒に歌ってみることで練習にもなりますからね。
事実、僕もロック歌手・矢沢永吉さんの熱狂的ファンだった高校時代、彼の全編英詞の曲を何とか覚えたいとの気持ちから、歌詞カードを見ながら何度も何度も繰り返し一緒に歌っていました。
もちろん単語の意味もひとつひとつ調べながら。
その甲斐あって(?)今でもその曲は歌詞を見なくても完璧に歌えますし、おそらく発音もそれなりのものになっているはずです。
ちなみに、矢沢さんは30歳を過ぎた頃に約3年間活動の拠点をアメリカに移したんですが、それからは世界的に有名な英会話学校として知られている「ベルリッツ」に通い、1から英語を学ぶように。
また、現地で街に繰り出す際もあえて日本人が少ない・あるいは1人もいないような場所に1人で行き、ご本人いわく「1ぐらいしか喋れないのに、100ぐらいOKみたいな感じで」積極的に現地の人達とコミュニケーションを取るようにしたんだとか。
それから現在に至るまでアメリカ・ロサンゼルスやイギリス・ロンドンなどで現地の一流ミュージシャンやエンジニアと共に数えきれないほどレコーディングを行ってきたほか、現在でも毎年行っている全国ツアーの際のバンドメンバーも、ほぼ海外勢で固められている(日米混合の年もあり)んですよ。
そう考えれば、人にもよりますが、語学書などのテキストでの勉強よりもいわゆる実践の方が早く身に付くことが判りますよね。
また映画に関しても、最初はネイティブの俳優さんや女優さんが話すスピードに付いていけず困惑するかもしれませんが、同じ作品を何度も見ているうちに「今のセリフ、バッチリ聞き取れたぞ!」となり、あなたの自信になること間違い無しですよ。
単語を覚える際は音声やイメージで
英語を勉強する際の第一段階として多くの人が取り組むと思われる単語学習ですが、その単語を音読したり単語が表す言葉をイメージすると、スムーズに覚えることができると言われています。
たとえば、リンゴであれば、実際に「apple」と声に出して読み、同時に頭の中で「私はリンゴを食べる」とイメージする訳ですね。
イメージということで言えば、想像力がある人ほどその単語を使う場面をイメージしやすくなりますので、覚えるスピードが早いぶん、その単語を使った言葉の引き出しもどんどん増えていくはずです。
また、音声で発音を教えてくれるアプリなども、この勉強法の強力なお助けマンになってくれます。
やはりいくら単語を繰り返し音読したとしても、英語ネイティブではない僕達日本人からすればそれはあくまでも我流ですし、英語圏出身の方々からすればとても正しい発音とは言えないかもしれませんよね。
ですが、こういった音声で発音を教えてくれるアプリを使って学習することで次第に正しい発音が身に付いていきますので、取り入れない手はありませんよ。
既述したように、単語を覚えることは英語学習の第一段階ですので、それらを組み合わせての様々な言い回し…語彙力を身に付けるためにも決して手を抜かず、まずはしっかりと基礎固め(プロレス技ではありません)を行って下さいね。
SNSで英文を投稿する
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSに英文を投稿するのも効果的なアウトプット法と言えます。
とは言っても、まだ文法を学び始めたばかりで、そこまで堪能ではないという方からすれば、「そんないきなり英文なんて打てないよ」と思ってしまうかもしれませんね。
ですが、もちろん最初は長文でなくても構いませんし、たとえば夕食後に「今日の晩御飯は〇〇だった」、就寝前に「明日も良い1日になりますように」と打つだけでもOKです。
大切なことは、楽しみながら英語を勉強し、苦手意識を克服することですからね。
そして何と言っても、これらのアプリは日本国内だけではなく世界中の方々が利用していますので、あなたが何かしらの文章を投稿すると必ず誰かからの返信コメントがあるでしょうし、もしもその文章が間違っていた場合は日本語が得意な英語圏のユーザーの方、あるいは英語が得意な日本人ユーザーの方が「それはこう言うと良いよ」とアドバイスをしてくれるはずです。
すると当然ながらそれは知識として蓄えられますから、それを続けることで英語圏の友人もでき、きっとあなたの英語学習において必ずプラスの方向に働くでしょう。
上の「テキスト以外の~」の項でも似たようなことを書きましたが、これもただ単にリアルかSNS上かだけの違いであって、ある意味実践ですし、語学に関しては特に「習うより慣れろ」の側面が強いですからね。
こう聞いて、「でも俺/私は面倒くさがりで飽き性だから続くかどうか・・・」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、英語を身に付けたいという気持ちが本気であれば、たとえそういった気持ちになったとしてもすぐに払拭できるはずですので、「今なぜこれに取り組んでいるのか」を常に考えて取り組むようにして下さい。
アプリなどを使って話す
スマートフォンのアプリを使って会話練習をするのもスピーキング能力を高めるのに有効です。
ある意味これもオンライン英会話ですから、ただ単にテキストをめくりながらの勉強よりも効率的ですし、いざ英語圏のネイティブの方と話す際に「君の発音は凄く上手いね!」と褒めてもらえるはずですよ。
もちろんスピーキングだけではなく、リーディングやリスニングなど様々な分野を網羅あるいは特化したアプリもありますので、自身がどの部分をスキルアップさせたいのかに応じて選ぶと良いでしょう。
とは言っても、英語のみならず外国語学習において最も大切なことはやはり「話す」ことですので、ある程度リーディングやリスニングが身に付いたと感じたら、思い切ってスピーキングに役立つアプリのダウンロードをオススメします。
「あまり時間が無い」という方でも移動中や休憩時間に手軽に使え、もちろんそのぶんスピーキング力もUPしますから、お得ですよ。
記事の冒頭でも書きましたが、多くのアメリカ人や欧米人が日本人に対して持っていると思われる「英語が苦手」というイメージを払拭するためにも、日頃からアプリを使ってしっかりとスピーキングの練習をしておき、いざ英語圏の方と話した際に「Your english is amazing!(君の英語は素晴らしい!)」と言ってもらえるようにしておくとGOODです。
そうすることで、当然ながらあなたにも「ネイティブの人から褒めてもらえたぞ!」という自信が付きますし、もしかするとそこから彼ら彼女らとの友情・交流が生まれるかもしれませんし。
今現在、これほどまでに世界中で国際化が進んでいることを考えれば、僕達日本人も英語を喋れるようにするのはもはや当たり前のことですので、プロレスラーの故・アントニオ猪木さんの名言ではありませんが「いつ何時(なんどき)、誰の挑戦でも受ける」というぐらいの気持ちで、いつどこで誰に話しかけられても良いように、日頃からアプリを最大限に活用し「その時」に備えておきましょう。