ドイツの戦闘機は機種や形式が豊富で、塗装の多様性は目を見張るものがあります。
そのため、プラモデルのドイツの戦闘機を作り、コレクションすることは極めて魅力的です。
そこで、前々回はメッサーシュミットBf109、前回はフォッケウルフFw190をご紹介しました。
reco-kyoumi.hateblo.jp
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その第3回目となる今回は、『メッサーシュミットMe262』について、筆者が作成しコレクションしたプラモデルの画像と共にご紹介したいと思います。
記事を読み終えると、きっとドイツ戦闘機の魅力を知ることができると思います。
1.メッサーシュミットMe262について
メッサーシュミットMe262は第二次大戦中に開発され、1942年7月に初飛行したドイツの代表的なジェットの戦闘機です。
このMe262は、昼間戦闘機のA-1a型、爆撃機のA-2a型、夜間戦闘機のB-1a型の3種類が知られています。
このうち昼間戦闘機のA-1a型にはU3、U4などの派生型もありますが、いずれも試作機でした。
2.各型と作例の紹介
ここからは、メッサーシュミットMe262の中で良く知られる3種…昼間戦闘機のA-1a型、爆撃機のA-2a型、夜間戦闘機のB-1a型の良さを少しでも知ってもらい、コレクションしてもらえるように、その機体の魅力と作成したプラモデルの画像と共にご説明したいと思います。
ちなみに、上の写真①のMe262A-1aは、私の代表作品です。
2-1.メッサーシュミットMe262A-1a
Me262A-1a型はA-1aと、試作型のU3、U4等が知られ、その中でもA-1a型が最も多く生産された主力戦闘機で、それまでドイツの主力戦闘機であったメッサ―シュミットBf109とFw190と共に大戦で使われました。
エンジンはユモ004Bというジェットエンジンが2基が搭載されており、その速度は最高時速870kmと格段に速く、操縦性も良い素晴らしい機体です。
また、Me262A-1a型の武装は非常に強力で、機首にMK108 30mm機関砲を4門装備し、速度・武装共に優れていました。
このように当時としては世界最高峰の戦闘能力を持つMe262A-1a型は、大戦末期に活躍しました。
運用され戦っています。
ですが、それほど大きな戦果を挙げられていません。
速度・武装共に優れた当時世界最高峰の戦闘機であることからするともっと多くの戦果を挙げられたはずです。
戦果を挙げられなかった大きな原因はドイツ首脳の厳命で、1944年5月にすべてのMe262を戦闘爆撃機として運用したためです。
これにより戦闘機としての投入が遅れ、燃費の悪さなどの弱点もありましたが戦況に大きな影響を与えることができなかったのです。
上の写真②のA-1aは、ハインツ・ベーア少佐 (総撃墜数221機)の機体です。
搭乗者のベーアは、西部戦線、東部戦線、地中海戦域といったドイツ軍が戦った全ての主要な戦域で出撃回数は1000回以上、総撃墜数220機、そのうち16機がMe262によるスコアでした。
2-2.メッサーシュミットMe262A-2a
Me262A-2aは爆撃機としてA-1aから開発された機体で、第2次大戦末期に登場したドイツの世界初の実用ジェット戦闘・爆撃機です。
胴体下面には2か所の爆弾を搭載し、武装は機首の機銃MK103を4門から2門に減じ、ETC504ラックを機首下面に2基装備して、250kg爆弾を2発か、500㎏爆弾を1発搭載することができました。
性能的には当時のレシプロ機を凌駕していましたが、命中精度の高い複座型の出現が遅かったため、戦況に大きな影響を及ぼすことはできなかった機体です。
2-3.メッサーシュミットMe262B-1a
Me262B-1aは複座練習機型として開発されましたが、Me262B-1a/U1の夜間戦闘機として使用されました。
Me262B-1a/U1はFuG350ナクソスレーダーを装備し、乗員は前席のパイロット1名、後席のレーダーの操作員1名の計2名です。
Me262B-1aの最初の機体は、1945年の2月ないしは3月に当時ベルリン防空の任にあたった実験野戦部隊のコマンドウエルナーに送られました。
このコマンドウエルナ―は4月に正式夜戦部隊10./NJG11になりましたが、わずか12機足らずが配備されただけで終戦を迎えています。
上の写真④が第11夜間戦闘航空団、第10中隊のMe262B-1a/U1です。
ちなみに、Me262B-1a/U1の実機は、現在も南アフリカ国立軍事歴史博物館で見ることができますよ。
3.代表的なプラモデルメーカー
メッサーシュミットMe262のプラモデルの代表的メーカーとしては、以下の3社が知られています。
- TRIMASTER
- TAMIYA
- DRAGON
このほかにもハセガワ社、レベル社、エレール社などもMe262を販売しています。
3-1.TRIMASTER
TRIMASTER(トライマスター)社はMe262、Me163などを含む、たくさんのドイツ戦闘機を生産・発売していましたが、現在はないメーカーです。
トライマスター社のキットはいずれも良いキットで、特に1988年に発売された上の画像のFw190D-9は非常に素晴らしく、このキットを制作したことで、ドイツ戦闘機の魅力に触れ、そのあと30数年にわたり100数機のプラモデルを制作するきっかけとなった機体で、私の代表作でもあります。
写真⑤のMe262A-1aU4は、重爆撃機攻撃用に50㎜砲を装備していた迎撃機で、45発の弾倉を持っていて、2機の試作機が作られました。
ちなみに、ここまででご紹介した写真①~⑤はすべてトライマスター社のキットになります。
3-2.TAMIYA
TAMIYA社は日本が誇る超一流のプラモデルメーカーで、その出来の良さと組み立てやすさは世界で一番と言えるメーカーです。
Me262についてはA-1aを生産・発売しており、非常に優れたキットですので、Me262を制作しようと思ったら、このキットがお勧です。
写真⑥の機体は、写真①と同じ第7戦闘航空団第Ⅲ飛行隊第9中隊のハンス・グイド・ムトケ士官候補生の機体で、当時の明瞭な写真が現在も残っています。
また、1945年にスイスの飛行場に着陸したMe262A-1aを、現在もドイツの博物館で見ることができます。
3-3.DRAGON
DRAGON社は香港のメーカーで、「1:48 MASTER SERIES」として各種のプラモデルを生産・発売しています。
組み立て説明書は日本語、英語、フランス語、ドイツ語、中国語で書かれています。
写真⑦が第11夜間戦闘航空団、第10中隊のMe262B-1a/U1です。
この機体は、機番号10の中隊長ヴェルター中尉機だったとされる機体で、イギリスで調査されたのちは残念なことにスクラップ処分されました。
4.終わりに
今回ご紹介したプラモデルのドイツ戦闘機コレクション…メッサーシュミットMe262編の紹介は以上になります。
この記事を読んで、ドイツ戦闘機やそのプラモデルに興味を持ってもらえれば嬉しいです。
前々回のメッサーシュミットBf109、前回のフォッケウルフFw190の記事がありますのでは、もしこちらも読んでください。
今回ご紹介した機体のプラモデル以外にも、数多くのプラモデルのドイツ戦闘機コレクションがありますので、今後も紹介したいと思っています。
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