リコの興味しんしん

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各々の興味・関心事などに関する雑学を書いていきます。

褥瘡とは?治すのに良い栄養は?

褥瘡とは何か、できてしまった時に治療のため積極的に摂取したい栄養は何かを、褥瘡ができた一患者として健忘録的に調べたことを書きたいと思います。

褥瘡とは

褥瘡(じょくそう)というのは、外部からの圧力と自分の骨とで挟まれて血流が悪くなった状態が長い時間続いたことで、挟まれた部分が壊死したことです。

褥瘡は、床ずれとも呼ばれていて、日本褥瘡学会によるとその定義(2005)は、
「身体に加わった外力は骨と皮膚表層の間の軟部組織の血流を低下、あるいは停止させる。この状況が一定時間持続されると組織は不可逆的な阻血性障害に陥り褥瘡となる。」
だそうです。

素人の私からすると…(。´・ω・)え?
となりますが、要するに…長い時間、同じ姿勢でいたり、同じ個所に何かがあたっていたりしたことから血流が悪くなり、その部分が死んでしまった…ということです。

ですので、同じ姿勢・態勢でいることが多く、何かがあたっていたとしてもわからない場合がある私たち頸椎・腰椎・胸椎損傷の身体障害者や、自分で姿勢を変えることが難しい寝たきりの人などが褥瘡になりやすいです。
褥瘡の治療には時間が必要なことも考慮すると、褥瘡はまさに天敵とも言うべき存在です。

かく言う私も、これまで何度も褥瘡ができてしまい、治すのに非常に時間がかかりました。
そして、辛いことに最近、またできてしまいました…。
(´・ω・`)はぅ…

また、褥瘡ができる原因として長時間の圧迫のほかに、何らかの原因で弱くなっていた皮膚に摩擦などの刺激が加わることで褥瘡となってしまう場合があります。

最近できた私が言うのもなんですが、褥瘡はできてからでは遅いので予防をしっかりと行ってくださいね。
(゚д゚)(。_。)ウン(゚д゚)(。_。)ウン

続いては…と行きたいところですが、その前にこの記事を書くにあたってのことを書きたいと思います。

はじめに

医学知識のない私が書いているため間違ったり、表現が悪かったりする場合があるので、その点ご注意してください。

そして、この記事は、

などの記事を基にしています。

褥瘡治療に大切なこととは

褥瘡ができてしまった場合、信頼している医師の指示に従うことは当然として、その治療に大切なことは

褥瘡治療に大切なこと

  • 原因除去・除圧
  • 清潔に保つ
  • 良好な栄養状態を保つ

です。

壊死組織の選定・除去、薬・治療方針の選択、入院・手術の要否などの医療分野については、信頼する医師・看護師の指示に従い、それ以外の部分…日常生活に近い部分で私たちが行うべきことは上記の3点です。

では、順にみていきたいと思います。

原因除去・除圧

褥瘡ができた原因を調査して取り除き、治療効果を最大限にするため褥瘡のある場所に圧力がかからないようにします。

褥瘡のある場所に圧力がかからないようにする…除圧は、褥瘡予防としても重要ですが、治療においても非常に重要です。

圧力がかかるということは、その部分の血流が悪くなっているということです。
血液には身体に必要な栄養や酸素が含まれているので、血流が良い場合、それらを患部が効率良く取り込むことができます。
また、血液は不要になった物を受け取り運んでくれますが、血流が悪くなると不要な物が長い間そこに居座ってしまいます。

ですので、褥瘡治療には、より良く栄養や酸素を患部に配達し、不要になった物をきちんと受け取ってもらうための除圧が非常に重要となります。

さらに、褥瘡の原因となったものをしっかりと取り除き、これ以上の拡大を防ぐ必要もあります。
そうしないと、褥瘡が治ったとしても同じ個所にまた褥瘡ができてしまう可能性がありますからね。

したがって、褥瘡治療に原因除去・除圧が大切なんです。

清潔に保つ

褥瘡治療に大切なことは、患部・周辺部の汚れを綺麗に洗い流して、清潔に保つことです。

褥瘡・周辺部に汚れが付着していた場合、回復しないどころか感染し悪化・重篤化する恐れがあります。

ですので、褥瘡を清潔に保つことが治療にとって重要となります。

褥瘡・周辺部を清潔に保つには、生理食塩水や綺麗な水道水で洗い流すのですが、この時、石鹸を使用しても問題ありません。
ですが、石鹸が残らないようにしっかり洗い流さなければいけません。

Σ(゚Д゚)えっ、消毒しなくても良いの?!
と思うかもしれませんが、患部を消毒する必要は基本的にはありません。

消毒によりばい菌などを減らすことは可能ですが、良い組織にも悪影響を及ぼしてしまうという諸刃の剣のため、基本、消毒は不要です。
ですが、褥瘡の状態によっては、消毒の必要がありますので医師の指示に従いましょう。

また、水道水で褥瘡を洗っても大丈夫なの?と思うかもしれませんが、日本の水道水は非常に綺麗なため大丈夫です。

褥瘡・周辺部を洗い流すことで、ばい菌を減らして清潔に保ちましょう。

良好な栄養状態を保つ

褥瘡に限ったことではありませんが、褥褥瘡を治すためには良好な栄養状態を保つことが大切です。

本来はないはずの身体に空いた穴が褥瘡ですので、それを治す…つまり、皮膚や肉を形成するためには、それ相応の栄養・エネルギーが必要となります。

また、良好な栄養状態を保つことができている場合、免疫力も高まっているため、感染予防にもなります。

ですので、しっかりと栄養管理を行い、良好な栄養状態を保つようにしましょう。
ちなみに、十分な栄養を効率良く摂取するのは、やはり食べることが一番ですよ。

褥瘡を治すのに良い栄養は?

褥瘡を治すのに良い栄養としては、

褥瘡に良い栄養

  1. タンパク質
  2. エネルギー
  3. 水分
  4. 亜鉛
  5. アルギニン
  6. 銅・鉄
  7. ビタミンA・C
  8. カルシウム


があります。

色々なものがありますが、栄養や摂取量は褥瘡の状態により左右されますので注意してください。

では、それぞれご紹介します。

タンパク質

肉や魚などに多く含まれているタンパク質は、皮膚の再生に効果を発揮します。

縟瘡部だけではありませんが、タンパク質が不足すると低栄養状態となり、治すための栄養を受け取れないので治りが遅くなってしまいます。
また、褥瘡部から浸出液が出ている場合は、その浸出液と一緒に水分だけでなくタンパク質も同時に失われています。

ですので、タンパク質は、縟瘡治療の際に積極的に摂取したい栄養となっています。
ただし、腎機能障害がある方は、摂りすぎると腎臓に負担をかけるため注意が必要です。

ちなみに、タンパク質が多く含まれている食材は、ビーフジャーキーや煮干し、卵黄、パルメザンチーズなどです。

エネルギー

免疫力を高めるとともにタンパク質をしっかりと必要な場所へ届けるために、エネルギーが必要となります。

エネルギーが不足すると、免疫力が低下し、褥瘡にとって最悪な感染症になる恐れがあります。
また、エネルギーが不足していると、皮膚を再生するために使いたいタンパク質を分解してエネルギーとして身体に取り込んでしまいます。

ですので、それらを防ぐためにも、しっかりとエネルギーを摂取したいところです。

水分

浸出液として水分が放出されるため、水分補給も大切となります。

ただし、水分補給が過剰の場合、むくみの原因となりますので、注意が必要です。

亜鉛

皮膚の構成成分であるコラーゲンの生成に必要で、抗酸化作用も有しているため、縟瘡治療の際に亜鉛は重要な要素となります。

タンパク質を身体の中で作るための過程…タンパク合成に必要な栄養で、免疫にも影響があります。
また、亜鉛が不足すると味覚障害になる恐れがあり、もし味覚障害となった場合、食欲不振を招き、栄養不足となって治りが遅くなってしまいます。

一説には、縟瘡患者は亜鉛欠乏状態にあるともいわれます。

ですので、亜鉛は褥瘡治療に気を付けたい栄養となっています。
特に、褥瘡の中でも治り始めていることを実感できる赤色期やもう少しで治る頃の白色期においては、積極的に摂りたい栄養です。

ちなみに、亜鉛が多く含まれる食材は、牡蠣、牛肉、卵黄などです。

アルギニン

アルギニンは、タンパク質やコラーゲンの合成を促進したり、血管を拡張し血流を良くしたりといった皮膚や皮下組織に損傷がある場合の治療に重要な栄養です。

また、アルギニンは、身体の免疫力を活性化させるため、炎症を伴う場合に非常に有用です。

ですので、アルギニンは褥瘡治療…特に、死んだ組織が付いている黒色期や死んだ組織は取り除いたが未だ壊死に陥った脂肪組織などがある黄色期に摂取したい栄養となっています。
ただし、褥瘡の状態が重度で敗血症を伴う場合、体内での一酸化窒素の生成が高まり、炎症が長引く可能性があるため、注意が必要です。

ちなみに、アルギニンが多く含まれる食材は、豚肉、大豆、キハダマグロなどです。

銅・鉄

鉄は血液の中で酸素を各部へ運ぶ担い手であるへモグロビンを構成する要素で、銅は造血に関与するどちらも大切な栄養です。

鉄が不足すると貧血を招くだけでなく、コラーゲンの生成を低下させ回復に時間を要する結果を招きかねません。
また、銅は造血に寄与し、コラーゲンの合成・強度に関係します。

そのため、治り始めている赤色期の褥瘡治療に大切な栄養となります。

ちなみに、鉄が多く含まれる食材は、レバーやひじき、小松菜などです。
他方の銅は、牡蠣や鉄と同様のレバーなどです。

ビタミンA・C

ビタミンAはコラーゲンの合成・上皮の形成に、ビタミンCはコラーゲンの生成・強度に影響する重要な栄養となります。

特に、ビタミンCは、褥瘡が大きければ大きいほど多くの量が必要となるため、毎日の摂取が大切です。

ですので、皮膚などを盛り上げる時期である赤色期や白色期においては、ビタミンA・Cをしっかりと補給しましょう。

ちなみに、ビタミンAが多く含まれる食材は、鶏レバー、モロヘイヤ、小松菜などです。
一方、ビタミンCは、パプリカ、ケール、モロヘイヤなどです。

カルシウム

カルシウムもビタミンA・Cと同様、皮膚の構成成分であるコラーゲンの生成に必要なため、褥瘡治療に大切な栄養となります。

ちなみに、カルシウムが多く含まれる食材は、ワカサギ、小松菜、牛乳などです。


最後にもう一度。
医学・栄養学などの知識のない私が書いているため、間違いなどの可能性があります。
その点、ご注意ください。

まとめ&関連記事

褥瘡はできると治すのに相当の時間が必要なので、なるべく早く治すため、医師の指示に従うと共に、自分でもできる栄養補給をしっかりと行いましょう。

この他に、褥瘡の原因と予防についての記事も書いています。

もしよろしければ、参考にこちらも読んでもらえうと嬉しいです(*´▽`*)

reco-kyoumi.hateblo.jp